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インプロワークスについて

インプロってなに?

Improvisation(インプロヴィゼーション)の略。日本語では「即興」という意味です。

演劇・音楽・アートなど芸術分野における表現手法のひとつで、台本・譜面・計画なしで「その場で創作する」こと。即興とは思考と創作が同時に行われる行為と考えられています(佐々木, 1995)。

演劇における インプロの歴史は古く,16世紀のイタリア喜劇「コンメディア・デラルテ」から始まり,市民のためのエンターテイメントとして,あっという間にヨーロッパで広まりました。その後,シェークスピアなど劇作家のインスピレーションとして,グロトフスキーやブルックら演出家の創作手法や俳優へのトレーニングとして開発されていきました。一方,社会的・教育的な広がりとして,識字教育や移民たちのコミュニケーションをうながすエクササイズとして,方法の開発がなされるようになりました。このようにインプロは,エンターテイメントとして,また教育支援として多様な活用展開をするようになりました(Frost and Yarrow, 2015)。

現在のインプロは,この2つの方向で全世界に広がり,その知見は深まっているように思います。ひとつはエンターテイメントとして,アメリカのオフブロードウェイで上演されるほど高いレベルの演劇として認識されています。日本では吉本興業が「Empty stage」という名称でインプロの定期公演を展開しています。一方,インプロの教育的応用(すなわち応用インプロ)としての広がりは,人々の成長を支援する教育のツールとして研修やワークショップとして,さまざまな現場で活用されるようになりました。

インプロ・ワークスとしては,エンターテイメント事業として,プロ俳優を起用したインプロの公演活動や一般市民が参加できる発表会を視野にいれたインプロワークショップの企画を行っています。

また応用インプロの活動として,さまざまな研修やワークショップを実施しています。たとえば,ビジネスパーソンを対象とした人間らしいリーダーシップ教育の支援,小中高校生・大学生対象のコミュニケーション教育や表現活動をうながすワークショップ,教職員や福祉関係従事者を対象とした柔軟な対応力を身につける研修,シニアの認知症予防と自分らしさを味わうための健康講習などです。

人生にシナリオはありません。人が生きている限り,そこには必ず,即興的に対応しなくてはならない局面があります。そんな時に,「苦しい・嫌だ」というネガティブな気持ちではなく,「楽しい・ワクワクする」というクリエイティグな気持ちをもって対応するためのお手伝いをしたいと考えております。それは他者と協働して素敵なストーリーをつくりあげることに繋がります。きっとそれは,わたしたちの喜びにつながります。わたしたちはこのインプロの表現やトレーニングを,たくさんの方々に体験していただきたいと願っております。

引用文献
佐々木健一(1995)美学辞典 東京大学出版会
Frost, Anthony and Yarrow, Ralph (2015). Improvisation in Frama, Theater and Performance. History, Practice, Theory Bloomsbury.

インプロ・ワークス株式会社

インプロ・ワークス(株)は,即興演劇(インプロ)を日本に紹介するために1994年に発足したインプロ・ワークスを母体として,2009年に法人化されました。

1994年当時、即興演劇をおこなっているグループはとても少なく(知る限り、外国人グループが1つのみ)、「即興劇」「即興」と呼ばれていました。

「インプロ」という日本語名称は,当時の「芸術見本市」,現在の横浜国際舞台芸術ミーティングYPAM)において,インプロ・ワークスが即興演劇を紹介したときに初めて使用された言葉でした。現在「インプロ」は,さまざまな規模で全国に広がっています。その言葉の発祥を担うことができたことを,わたしたちは誇りに感じています。

その後,わたしたちの活動は,口コミでさまざまに広がり,教育,福祉,企業と多様な領域から研修やワークショップのご依頼をいただくようになりました。会社運営のことはまったく素人のわれわれでしたが,2009年に法人化となりました。

絹川友梨

俳優/インプロバイザー(即興演劇パフォーマー)/インプロ・ワークス(株)代表取締役/東京大学大学院総合文化研究科特任研究員

玉川大学教育学部教育学科卒業後,ニュージーランド国立オークランド大学院人文科学部演劇科修士課修了(主席), 東京大学大学院学際情報学府博士課程前期修了,同大学大学院後期課程満期退学を経て,2026年より現職。

大学時代より演劇を始め,1996年に主演映画「Memory and Desire」(日本未公開)でストックホルム国際映画祭主演女優賞/ニュージーランド・ベスト外国人パフォーマー賞を受賞。1994年に即興演劇(インプロ)に出会い,インプロ・ワークスを設立(2009年法人化)。即興演劇の手法を用い,教育/ビジネス/福祉分野などで,コミュニケーション/プレゼンテーションスキルを指導。国内はもちろんのこと,アメリカ・ヨーロッパ・オセアニアなどでも活動を展開している。元The Applied Improvisation Network理事,元International Theatresports Institute理事およびアジア支部長. 

非常勤講師:玉川大学,岐阜医療科学大学,大妻女子大学 所属学会:国際演劇学会,日本認知科学会,日本演劇学会,日本生態心理学会,Cognitive Science Society,The Applied Improvisation Network 

絹川友梨
絹川友梨

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