RADAの校長先生も務められたニコラス・バーターさんから「スタニスラフスキーシステム(SS)」を学んでいるなう。SSは世界で一番確立された演技メソッドだと言われている。
もちろんスタニスラフスキーの本(「俳優修業」とか)も、その周辺にいる先生方の本もたくさん読んでいるし、トレーニングもそれなりに受けてきた。
でも、いつも教える側に立つことが多い私にとって、純粋に役者でいられる時間はなによりも幸せ〜。
さてインプロとの関係で言えば、今のところ、教えていただいているSSの考え方とインプロのアプローチはまったく葛藤がない。同じ哲学で成り立っていると思う。
むかし学んだメソッド演技(@日本)には齟齬や疑問を感じたけれど..。
(これに関しては、またどこかでかければ)
SSを習得するためにインプロは大きく役立つ。SSを学ぶ前にしこたまインプロやっておくと、SSの作業に入ったときにかなり楽に飛び込めるし、演技の理解も進むだろう。また台本を使った稽古に進んでも、やはり柔軟性が必要となるので、即興に強い人は有利。演技のスタイルとしても、チェーホフのようなリアリズム演劇を行うためにはインプロを学んでおくことは有益だと思う。
しか〜し!
テキストを使っていく演技の作業過程には、別のスキルもいろいろと必要(私はここが楽しみ〜!)。台本がある場合、それが大きな道しるべ。だからそこ手掛かりを見つけるための分析をして、劇世界を理解することが必要。でもここを理解していない役者さんがとても多いようにも感じる。(「俳優のためのハンドブック」という本を翻訳しましたが、そこには分析方法がのっていますよ〜)
ちなみに台本の作業をまったく知らないままインプロだけやっていくと、インプロだけが職人芸のように上手くなってしまい、多分演劇の演技とは全く違うスキルに特化する人になっていくように思う(それはそれで、そういう道もありだと思う)。
でも、もし演劇をやっていきたい/いい演技ができる役者になりたいのであれば、「超目的」を視野にいれて、インプロはほどほどにできるようになっていくと、いいように思ふ。
それにしても、今回スタニスラフスキーシステムと久々に出会って、いろいろリサーチしたのだが、世の中には間違った情報がたくさん出回っているんですね〜。
あやしいDVDを数十万円で売っているところもある。しかもそこの文言がいかにもあやしい。。(スタニスフスキーは自己啓発じゃないのにな)DVDを観ても、演技はうまくならないので注意ね。
役者になりたい人は勉強が大事!
自分で考えること必要!
台本の分析ができるように理解し考えること。
さらに、あやしいところに引っかからないようにするために知識と自分で考えることは必要。